ボクシングの発表って、普通は記者会見からじゃないですか。会場に両者が並んで、睨み合って、司会が「◯月◯日、◯◯にて」って読み上げて――。
ところが今回はまったく逆でした。日付も会場も何ひとつ決まっていないのに、予告編(トレーラー)だけが先に世界へ流れてしまったんです。しかも流れた場所が、ボクシング中継でもニュース番組でもなく、プロレスの生中継の中。笑ってしまうくらい強引な手ですけど、これがまた効いているんですよね。
タイソン・フューリー vs アンソニー・ジョシュア。10年以上「やるやる」と言われ続けてきた英国最大の一戦が、いよいよ最終局面に入ってきました。
🥊 タイソン・フューリー(英)
🥊 アンソニー・ジョシュア(英)
🥊 現時点でわかっていること
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対戦カード | タイソン・フューリー vs アンソニー・ジョシュア(ヘビー級・ノンタイトル戦) |
| 戦績 | フューリー 36勝(25KO)2敗1分 / ジョシュア 30勝(27KO)4敗 |
| 試合日 | 未発表(11月開催の見通しと伝えられている/確定ではない) |
| 会場 | 未発表(英国開催 or 米ニューヨーク・マジソン・スクエア・ガーデンで綱引き中) |
| 放映 | Netflix |
| 現状 | 予告編のみ公開。正式発表は出ていない |
🥊 プロレス中継に、いきなりボクシングの予告編
予告編が流れたのは、現地8月17日(月)に生配信されたWWE『Monday Night Raw』の中でした。この番組、いまはNetflixが配信権を持っているんですよね。つまりNetflixが自分の持ち場で、自分の商品の宣伝をぶち込んだという構図です。
映像の中身は、今年4月に両者が言葉をぶつけ合った場面の切り抜きと、それぞれのキャリアを代表する勝ち星の数々。フューリー側にはデオンテイ・ワイルダーとの3連戦の映像も入っていたと伝えられています。そして最後に、たった一行。
「Tyson Fury vs Anthony Joshua — coming soon」
日付なし。会場なし。「近日公開」だけ。映画の予告みたいですけど、これがボクシングだとかなり異常な事態です。だって、まだ両陣営が合意していない試合の予告編ですから。
しかもWWEを保有するTKOグループは、ダナ・ホワイトが率いるZuffa Boxingの親会社でもあります。ボクシング界に一気に影響力を伸ばしている勢力が、自分たちのプラットフォームを使ってジョシュア陣営に圧をかけた――と読むのが自然でしょうね。
🥊 揉めているのは「どこでやるか」の一点
ここまで来て何が引っかかっているのかというと、会場です。それだけ。
ジョシュア側の契約書には「英国開催」と書かれている、というのがエディ・ハーンの主張。一方でNetflixとサウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣は、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンでやりたい。11月20日という日程が候補として挙がっているとも伝えられていますが、これも確定情報ではありません。
ハーンは英国のポッドキャスト番組で、かなり踏み込んだ言い方をしています。
「ひょっとすると、向こうが勝手に発表してしまう状況もあり得る。そうなったら僕はすぐ出ていって『試合はない』と言うことになるだろうね。約束するよ、会場変更の合意がないまま発表されたら、試合は成立しない。ハッタリじゃない」
—— エディ・ハーン
「ニューヨークでやりたくないのは、アンソニー・ジョシュアと僕だけなんだ」
—— エディ・ハーン
逆にフューリーのプロモーター、フランク・ウォーレンはまったく動じていません。
「タイソンの契約には違うことが書いてある。試合は実現するよ。エディが言っていることは聞いた。彼らが同意するか、しないか。同意しないなら試合はなくなる。ただ、僕の理解では11月だ。会場は追って発表される」
—— フランク・ウォーレン
ちなみにウォーレンによると、フューリーは今年1月の時点で契約書にサイン済み。本来は9月に開催予定で、その前に両者が調整試合を挟む段取りだったそうです。ジョシュアが親友2人を亡くす事故に見舞われたことで、全体が後ろにずれた――という経緯も明かしています。
そのダナ・ホワイトはというと、いつも通りの調子でした。
「この騒動がどう転がるか見てみようじゃないか。やりたいのか、やりたくないのか。試合を作るには2人ともやりたがってないと無理だ。それだけの話だよ。(英国開催でも)俺は構わない。どっちでもいい。やるのか、やらないのか」
—— ダナ・ホワイト
そしてフューリー本人も、自身のInstagramで「でかいニュースがもうすぐ落ちる。みんなが待ってたやつだ。間もなく発表されるから待っとけ」と煽っています。全方向から「早くサインしろ」の圧、という状態ですね。
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予告編を先に出すってのは、要するに「もう後戻りできんぞ」って外堀を埋めにいってんだよ。ファンが盛り上がったあとで潰したら、悪者にされるのはどっちだと思う?
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![]() トレーナー |
![]() 初心者くん |
え、そうなんですか?でもジョシュアさん側は契約書に「英国」って書いてあるんですよね?それって普通に守られるものじゃ…
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甘えんな。契約ってのは守るもんだが、金を出してる側が「条件変えろ」と言ってくるのもこの業界じゃ日常だ。ハーンが強気なのは、そこを譲ったら次も譲らされるとわかってるからに決まってんだろ。
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![]() トレーナー |
![]() 初心者くん |
なるほど〜!じゃあこの予告編は、宣伝というより交渉のカードなんですね…。ちょっと怖いです。
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📣 Xポスト
実際に流れた予告編は、こちらのポストで確認できます。
No date, no venue.
But the first trailer for Tyson Fury vs Anthony Joshua has dropped… 👀 pic.twitter.com/Jj1uYWqPts
— All Out Fighting (@AllOutFighting) August 18, 2026
※表示されない場合はこちらのポストからご覧ください。
🎬 なぜNetflixがここまで前のめりなのか
そもそもNetflixがジョシュアに投資している理由は、はっきりしています。今年1月、Netflix配信でジェイク・ポールを6回KOに沈めたあの試合。世界的にとんでもない数字を叩き出したんですよね。以下はNetflix Sports公式が出しているハイライトです。
▶ 動画が表示されない場合はYouTubeで見る(Netflix Sports公式)
この成功体験があるからこそ、Netflixは「ジョシュアの試合はでかい商売になる」と確信している。そして次はフューリー戦を、より大きな市場である米国で――という発想になるわけです。ビジネスとしては筋が通っているぶん、ハーンの立場が苦しいんですよね。
📝 管理人の予想
この綱引きはマジソン・スクエア・ガーデン開催で決着すると見ています(信頼度:○)。理由は単純で、Netflix・アラルシク大臣・TKOという「金を出す側」が全員そろって米国を推しているから。ハーンの「試合はない」発言は本気だと思いますが、本気であることと通ることは別の話です。ただ、それでもウェンブリーやトッテナムでやってほしいというのが正直な気持ちで、あのスタジアムの合唱の中で英国人同士がやるからこそ意味がある一戦だとも思うんですよね。日程は11月20日前後、正式発表は8月中〜9月頭あたりと予想します。
📌 まとめ
NetflixがWWE『Monday Night Raw』の中で、フューリーvsジョシュアの予告編を突然公開。日付も会場も入っておらず、正式発表はまだ出ていません。争点は「英国かニューヨークか」の一点で、ハーンは「合意なしの発表なら試合はない」と譲らず、ウォーレンは「11月に実現する」と主張。フューリー本人も発表が近いことを匂わせており、決着はそう遠くないはずです。
10年待たされてきた一戦が、最後の最後で会場の一行に引っかかっているというのがなんとも英国らしいというか…笑。とはいえ、ここまで来て流れることはさすがにないと思いたいですね。続報が入り次第、またお伝えします!
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