横浜光ボクシングジム徹底紹介|畑山隆則・三代大訓を輩出した名門と石井兄弟のA-SIGN

ジム・選手紹介

神奈川・鶴見に、僕が好きなジムがある。

横浜光ボクシングジム。1995年に設立され、畑山隆則、三代大訓、そして今まさに次世代を走る若い選手たちを次々と輩出してきた名門ジムだ。そして今、元プロボクサーの石井一太郎会長が率いるこのジムは、YouTubeメディア「A-SIGN」を通じてボクシング界の新しいムーブメントを起こしている。

横浜光ボクシングジム

横浜光ボクシングジム(出典:yokohama-hikari.co.jp)

初心者くん
初心者くん
横浜光ジムって、井上尚弥とは関係ないんですよね?どんなジムなんですか?

大橋ジムとは別だ。横浜光は神奈川・鶴見を拠点に1995年から30年以上やってきた独立系の名門で、帝拳プロモーションと組んで「ダイナミックグローブ」を開催してきたジムだ。知る人ぞ知るって感じだが、出てきた選手の顔ぶれを見れば実力は一目瞭然だぞ。

トレーナー
トレーナー

横浜光ボクシングジム 基本情報

正式名称 横浜光ボクシング&パーソナルジム(横浜光株式会社)
設立 1995年(2026年現在31年目)
所在地 神奈川県横浜市鶴見区佃野町22-13-2F
アクセス JR鶴見駅から徒歩約10分
代表 石井一太郎
営業時間 平日 13:00〜22:00 / 土曜 9:00〜17:00 / 日曜 9:00〜15:00
定休日 第2・第4水曜日
電話 045-584-7661
公式サイト yokohama-hikari.co.jp

ジムの歴史——31年で刻んできた栄光の年表

横浜光ジムの歩みは、1995年に横浜市鶴見区へ移転・改称したところから始まる。元OBF東洋フェザー級王者の関光徳が設立し、地道に力をつけたこのジムに、1990年代後半から信じられない規模の才能が集まり始めた。

主なできごと
1995年 横浜市鶴見区に移転し「横浜光ジム」として設立
1998年 畑山隆則 WBA世界スーパーフェザー級タイトル獲得
2000年 畑山隆則 WBA世界ライト級タイトル獲得(2階級制覇)
2001年 新井田豊 WBA世界ミニマム級タイトル獲得
2008年 石井一太郎 日本ライト級・OPBF東洋太平洋ライト級王座獲得
2010年 李冽理 WBA世界スーパーバンタム級タイトル獲得
2011年 石井一太郎が会長に就任。ジムを継承
2012年 金子大樹 日本スーパーフェザー級王座獲得
2022年 千葉開 OPBF東洋太平洋バンタム級王座獲得
2024年 三代大訓 日本ライト級王座獲得
2025年 三代大訓 IBFライト級挑戦者決定戦(vs アンディ・クルス)に出場
2026年 堀池空希 OPBF東洋太平洋スーパーライト級王座獲得

畑山隆則、新井田豊、李冽理、三代大訓——並べてみると、日本のボクシング史に名を刻んだ選手が次々と出てきたことがわかる。それも、ひとつの地方の独立系ジムから。これが横浜光の凄さだ。

会長・石井一太郎とはどんな人物か

このジムをどこよりも語れる人物が、現会長の石井一太郎(42歳)だ。

2001年に明治大学在学中にプロデビュー。元WBC世界ジュニアフェザー級王者のロイヤル小林氏に師事し、アメリカ・メキシコ・タイと海外修行を重ねながら力をつけた。そして2008年、日本ライト級王座とOPBF東洋太平洋ライト級王座をWに獲得。横浜光で育った選手が東洋太平洋王座まで手にするという、最高の形でキャリアの頂点を迎えた。

現役引退後はトレーナーに転身。2010年には李冽理のWBA世界スーパーバンタム級王座獲得を裏でサポートした。そして2011年、創設者の関光徳会長、オーナーの宮川和則氏が相次いで逝去するという試練に直面する。石井はこの重責を引き受け、当時20代で横浜光ジムの舵取りを担った。

初心者くん
初心者くん
20代でジムを引き継いだんですか!?それは大変だったんじゃないですかね……

そりゃそうだ。プロボクサーとして生きてきた人間が、突然ジム運営・選手マネジメント・興行まで全部やらなきゃいけなくなったんだからな。それでも15年かけてジムを成長させてきた。経営者としての石井一太郎もまた、ボクサーと同じくらい本物だと思う。

トレーナー
トレーナー

OB選手スポットライト——横浜光が生んだ闘士たち

横浜光ジムの歴史は「王者の系譜」そのものだ。畑山隆則・新井田豊・李冽理といった世界王者たちに加え、日本・東洋太平洋レベルで活躍した選手も数多い。ここでは特に記憶に残る3人を取り上げたい。

赤穂亮(あかほ りょう)は、横浜光が誇る「最多タイトル獲得」級のOBだ。1986年栃木県生まれ。通算44戦39勝26KO3敗2分という圧倒的な戦績で、「華麗なる倒し屋」の異名を取った。

第32代OPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座、WBOインターナショナルバンタム級王座、そして第71代日本バンタム級王座と3つのタイトルを積み重ねた。世界への夢も現実のものとなりかけた。2012年のWBC世界スーパーフライ級タイトル挑戦、2015年のWBO世界バンタム級タイトル挑戦——2度の世界挑戦はいずれも惜敗に終わったが、その挑戦そのものが横浜光ジムの看板を世界に掲げた瞬間だった。2023年2月に引退。現在は「AR BOXING」としてボクシングジムを運営している。

初心者くん
初心者くん
44戦39勝26KOって、すごいKO率ですね!それで2度も世界に挑戦したんですね。

KO率59%は本物だ。「倒し屋」って呼ばれるだけある。それに赤穂は単純なパワーじゃなく、技術で相手を崩してからの仕留め方が上手かった。世界は届かなかったが、このジムの歴史に刻まれた名前の一つに間違いない。

トレーナー
トレーナー

坂井祥紀(さかい しょうき)は、横浜光が誇る”逆輸入ボクサー”だ。1991年1月3日、兵庫県尼崎市生まれ。中学1年でボクシングを始め、高校卒業後は大阪のロマンサジムを経てメキシコへ渡った。そこで待っていたのが、ファン・マヌエル・マルケスやホルヘ・アルセら多くの世界王者を育てた名匠イグナシオ・ベリスタインだった。

坂井は2010年にメキシコでプロデビュー。以後、メキシコとアメリカを主戦場に36戦以上をこなし、2015年にはWBCユース世界スーパーライト級王座を獲得。2017年にはラスベガスのリングで、世界挑戦経験を持つアシュリー・シオフェンを判定で退けた。

2020年、横浜光ボクシングジムと契約して日本に拠点を移した。ただしその時点でも「日本で立て直して再びアメリカを目指す」と語っており、あくまで通過点のつもりだった。しかし現実のリングは彼を日本タイトルへと引き寄せていった。

日本ウェルター級王座への道は平坦ではなかった。小原佳太、豊嶋亮太への挑戦はいずれも判定負け。それでも諦めず、2023年4月26日——3度目の正直で日本ウェルター級王座(第57代)を2回TKOで奪取した。防衛も2度成功し、通算成績48戦29勝(15KO)15敗3分でそのキャリアを閉じた。

初心者くん
初心者くん
高校卒業してメキシコに一人で行くって、相当な覚悟ですよね……。しかも36戦も海外でこなしてから日本チャンピオンになるって、すごいキャリアだと思います。

ベリスタインのもとで磨かれたボクシングは本物だ。メキシコと日本、どちらのリングでも結果を出してきた選手が、3度挑戦してようやく手にした日本タイトル——その重みはひとしおだったはずだ。「逆輸入ボクサー」という言葉が一番似合う選手だったと思う。

トレーナー
トレーナー

石井兄弟が仕掛ける「A-SIGN」——ボクシングを変えるメディア

石井一太郎会長が、弟の石井六大とともに立ち上げたのが「A-SIGN(エーサイン)」だ。ボクシングプロモーション兼メディアとして活動しており、YouTubeチャンネル「A-SIGN.BOXING.COM」を主軸に発信している。

チャンネルの内容は、単なる試合映像の垂れ流しではない。試合分析、マッチメイクの裏側、現場のリアル——ジムの会長と弟という立場から語られる「ボクシング界の内側の話」は、ファンにとってたまらなくマニアックで聞きごたえがある。

著名選手をゲストに迎えた対談企画も不定期で展開しており、「ただ試合を見るだけでなくボクシングをもっと深く知りたい」というファンに刺さるコンテンツになっている。チャンネルは下記から確認できる。

A-SIGN.BOXING.COM(YouTube)

石井兄弟がA-SIGNを通じて発信したいのは「日本のボクシング界をもっと面白くしたい」というメッセージだ。コンテンツの作り方、発信の仕方、マッチメイクへの関わり方——ジムの枠を超えたプロデューサー視点が、A-SIGNを単なるジムのSNSとは一線を画す存在にしている。

現役選手紹介——次の王者候補たち

石井会長の目利きが光る現役陣を紹介しよう。

選手名 階級 戦績 現在の地位
堀池空希 Sライト級 8戦8勝5KO 第45代OPBF東洋太平洋Sライト級王者
藤田炎村 Sライト級 17戦13勝11KO4敗 第45代日本Sライト級王者
渡来美響 Sライト級 8戦7勝4KO1敗 日本Sライト級2位(8月1日タイトル挑戦)
髙優一郎 フェザー級 8戦8勝1KO 日本フェザー級9位
大木彪楽 Lフライ級 6戦4勝2KO1敗1分 日本ユースLフライ級王者
眞下公翔 フェザー級 12戦10勝7KO3敗 A級ボクサー

特に注目は堀池空希(2001年生)だ。8戦全勝・5KOという戦績はもちろん、その勝ち方が光る。まだ24歳、OPBF王者として今後の戦いが楽しみな選手だ。

そして渡来美響はもともと別ジム所属だったが横浜光に移籍後、8月1日のダイナミックグローブで日本タイトルに初挑戦する。勝てば横浜光ジムに新たな日本チャンピオンが誕生する瞬間になる。

初心者くん
初心者くん
8月1日の後楽園って、もうすぐじゃないですか!見どころを教えてください!

堀池は今年5月に初防衛を1RのTKOでクリアしている。V2防衛戦の相手はタク・ユン(韓国)で、簡単な相手じゃないがここを越えれば世界が見えてくる。渡来は横浜光移籍後初のタイトル戦。ジムにとって特別な一夜になるはずだ。

トレーナー
トレーナー

チーフトレーナー 胡朋宏——元王者が育てる「次の王者」

現役選手を支える首席トレーナーとして、横浜光ジムに欠かせない存在が胡朋宏(えびす ともひろ)だ。1988年7月25日、兵庫県西宮市生まれ。ミドル級の元プロボクサーで、選手として通算22戦17勝17KO5敗という記録を残した。

2009年には全日本新人王(ミドル級)を獲得し、さらにミドル級史上初となる最優秀選手賞ダブル受賞という快挙も成し遂げている。2013年に第57代日本ミドル級王座を獲得し、2016年には日本ミドル級暫定王座も手にした。2017年5月、日本王者・西田光との統一戦に0-3の判定で敗れ引退。選手時代の最後は悔しいものとなったが、その経験こそが現在のトレーナーとしての深みにつながっている。

現在は横浜光のチーフトレーナーとして、OPBF王者の堀池空希ら現役選手を指導。元王者ならではの「リング上の本当の怖さと正しい戦い方」を伝えながら、次世代の横浜光を育てている。

初心者くん
初心者くん
17勝全部KOなんですか!?それってKO率100%じゃないですか!

そうだ。しかもミドル級でKO率100%ってのは並のパンチャーじゃできない。胡トレーナーはパワーだけじゃなく技術的な指導も細かい。自分がKOで勝ち続けた理由をわかってるから、それを教えられる。選手にとってこれほど心強い先生はいないだろ。

トレーナー
トレーナー

8月1日 ダイナミックグローブ on U-NEXT——横浜光の夜

日時 2026年8月1日(土)17:45〜
会場 東京・後楽園ホール
配信 U-NEXT
メイン 日本Sライト級タイトルマッチ:川村英吉 vs 渡来美響(渡来が挑戦)
セミ OPBF東洋太平洋Sライト級タイトルマッチ:堀池空希 vs タク・ユン(V2防衛戦)

まとめ

横浜光ボクシングジムは、1995年の設立から31年間、神奈川・鶴見で世界に通じる選手を送り出してきた名門ジムだ。畑山隆則から堀池空希まで、時代をまたいで続く「人材の連鎖」がこのジムの本当の凄さだと思う。

会長・石井一太郎が弟・六大とともに仕掛ける「A-SIGN」は、ボクシングの情報発信の在り方そのものを変えようとしている挑戦でもある。試合だけじゃなく、ジムの内側や業界の話まで伝えようとする姿勢は、ファンにとってこれ以上ない贈り物だ。

8月1日の後楽園ホールで、この横浜光の選手たちがどんな夜を作るか——見届けたい。

📍 横浜光ボクシングジム アクセス

神奈川県横浜市鶴見区佃野町22-13-2F
JR鶴見駅から徒歩約10分
公式サイト:yokohama-hikari.co.jp
Instagram:@yokohama_hikari

※本記事は2026年7月17日時点の情報に基づいています。最新情報は公式サイトをご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました