ボクシングのニュースって、たいていは「勝った」「負けた」で終わってしまうんですよね。でも今回のはちょっと違いました。
8月19日、大阪の六島ボクシングジムが一夜でOPBF東洋太平洋のベルトを2本持ち帰った、あの興行の“その後”です。8月24日、大阪市内のジムで記者会見が開かれ、2人の新王者にジムからファイトマネーとは別に100万円ずつ、そして2人を担当する安東浩志トレーナーには200万円の褒賞金が贈られました。
金額のインパクトもすごいんですけど、会見で語られた中身のほうがめちゃくちゃ良かったので、今日はそこをじっくり書きます。
🥊 中山慧大(六島)
🥊 韓亮昊(六島)
🥊 会見の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日時・場所 | 2026年8月24日(月) 大阪市内のジム |
| 出席者 | 中山慧大(24)/韓亮昊(29)/安東浩志トレーナー |
| 獲得タイトル | OPBF東洋太平洋バンタム級王座(中山)/OPBF東洋太平洋スーパーフライ級王座(韓) ※いずれも8月19日に獲得 |
| 褒賞金 | 選手2人に各100万円(ファイトマネーとは別)/安東トレーナーに200万円 |
| 使い道 | 2人とも試合1か月前に「勝ったら買う」と決めていた高級ブランドのバッグを購入済み |
🥊 中山慧大について
まず中山慧大。24歳で、戦績は5戦全勝、しかも全部KOです。KO率100%のままOPBF東洋太平洋のベルトまで来てしまった。
アマチュアでは東洋大に在学中の3年時に全日本選手権フェザー級を制していて、2025年2月に六島ジム入りが発表された、いわば「即戦力」枠の選手でした。それが1年半でここまで来たわけですから、期待どおりというか、期待以上ですよね。
ジムの公式プロフィールでは、現在IBF世界バンタム級13位、WBCアジアパシフィック同級5位。世界ランキングにもうしっかり足をかけている位置です。
その中山、会見ではまずこう言いました。
「まだ手元にベルトがなくて、チャンピオンになった実感が湧いていない。安東さんは、これまで男子のチャンピオンがいなかったので、自分が勝って絶対にベルトをかけたいと思っていた」
—— 中山慧大(8月24日の記者会見)
自分のことより先に、担当トレーナーの名前が出てくるんですよ。ここ、あとでもう一度効いてきます。
🥊 韓亮昊について
もう1人の新王者、韓亮昊は29歳。こちらは2度目の挑戦での戴冠でした。戦績は7戦6勝(3KO)1敗。つまり今回は、負けたあとの再起戦がいきなりタイトルマッチという、なかなかしびれるシチュエーションだったわけです。
「チャンピオンになれたうれしさはもちろんあるが、それ以上に再起戦に勝つことができて良かったという気持ちが強い。再起戦がタイトルマッチということでプレッシャーもありましたが、絶対に負けられないという気持ちで臨んだ。勝つことができて、今はホッとしている」
—— 韓亮昊(8月24日の記者会見)
「うれしい」より先に「ホッとしている」が出てくるあたり、背負っていたものの重さが伝わってきます。
100万円の使い道についても正直に話していて、「試合前になると100万円のことは忘れていたが、練習の時から『勝てば100万円をもらえる』ということは、頭の片隅では意識していた」と苦笑い。そのうえで「オシャレが好きなので、まずは自分が欲しいものを買いたい。そして、これまで応援してくれた両親にも感謝を伝えたいので、旅行をプレゼントしたい」と語りました。ご両親に旅行、いいですね。
韓は現在IBF世界スーパーフライ級9位、WBOアジアパシフィック同級7位。こちらも世界が見えるところに立っています。
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同じジムの2人が同じ日にベルト獲るなんてな、そう簡単に起きることじゃねえぞ。しかも担当トレーナーが同じだ。これがどれだけ異常なことか、わかってんのか
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![]() トレーナー |
![]() 初心者くん |
え、そうなんですか? トレーナーさんに200万円っていうのも、ちょっとびっくりしました…
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🥊 トレーナー歴20年目、初めての「勝たせてあげられた」
ここからが本題です。褒賞金200万円を受け取った安東浩志トレーナーは、トレーナー歴20年目。この日までに、担当選手をタイトルマッチで勝たせたことが一度もありませんでした。
「やっとですね。ずっとタイトルマッチで勝たせてあげることができなかった。これだけチャンスをもらって結果を出せなかったら、担当を外されても仕方がないと思っていた」
—— 安東浩志トレーナー(8月24日の記者会見)
「担当を外されても仕方がない」。20年やってきた人がこう言うの、なかなか重たいです。
そんな安東トレーナーを支えたのが、担当する選手たちの言葉でした。同じく担当する山﨑海斗(OPBF東洋太平洋6位、日本2位/14戦11勝6KO2敗1分)がタイトルマッチで敗れたあと、落ち込んでいたときの話がこれです。
「海斗(山﨑海斗)が負けて、『俺、チャンピオンを作れないな』と落ち込んでいた時に、中山が『安東さん、大丈夫です。タイトルマッチが決まったら、俺が獲ってくるので』と言ってくれた。リャンホも『安東さんの担当で第1号のチャンピオンは俺がなりますから』と言ってくれた。2人が『持ってください』とベルトを持たせてくれて、本当にうれしかった。片方ではダメ。2人が獲ることに意味がある。プレッシャーはあったが、絶対に獲るという気持ちだった」
—— 安東浩志トレーナー(8月24日の記者会見)
「片方ではダメ。2人が獲ることに意味がある」。この一文が、今回のニュースの全部だと思うんですよね。
韓のほうも、「夢を諦めかけていた時に熱心に声をかけてくださって、プロへの道に導いてくれた。今回、チャンピオンになることができて、その恩返しを一つできたのかなと思います。感謝しています」と話しています。恩返し、ちゃんと届いてます。
安東トレーナーは「タイトルマッチは、したくても簡単にできるものではない。負けても外されるわけではなく、これだけ頻繁にチャンスを作ってくださった会長には感謝しかない」と、枝川孝会長への謝辞も口にしました。そして今後の目標を聞かれると、迷わずこう答えています。
「あとは海斗。今、3人を見ているので、海斗をチャンピオンにする」
—— 安東浩志トレーナー(8月24日の記者会見)
2本のベルトを手に入れた翌週に、もう3人目の話をしている。このジムの勢いが止まらない理由、なんとなくわかる気がします。ちなみに8月19日の一夜についてはこちらの記事で詳しく書いていますので、あわせてどうぞ。
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選手が落ち込んだトレーナーを励ますなんてのは、普通は逆だろ。それをやれる連中が2人揃ってたってことだ。強いに決まってんだろ
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![]() トレーナー |
![]() 初心者くん |
なるほど〜! 次は山﨑海斗選手なんですね。3人目のベルト、見てみたいです!
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📣 Xポスト
ジムの公式アカウントも、この報奨金の話を投稿しています。
六島ジムの新王者・韓亮昊&中山慧大に帯封付きの報奨金100万円 さっそく高級バッグ購入 | 六島ボクシングジムのブログhttps://t.co/PJmR1UrEEW#Amebaブログ #アメブロ #デイリースポーツ#六島ボクシングジム#MUTO BOXING GYM#610GYM#プロボクサー志望者大歓迎#チャンピオン多数輩出 pic.twitter.com/jwd6BPfXAe
— 六島ボクシングジム (@610boxinggym) August 24, 2026
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📝 管理人の予想
この2人のうち、先に世界のリングに立つのは中山慧大だと見ています(信頼度○)。5戦全KOという分かりやすい看板があり、IBF世界バンタム級13位というランキングも、勢いのある若い選手にとっては十分に射程圏です。ただし世界戦の“決まりやすさ”という意味では、すでに世界9位まで来ている韓亮昊のほうが早い可能性も十分あって、そこはジムのマッチメイク次第。どちらにしても、同じトレーナーが2人を同時に世界へ連れていく光景を見られるかもしれない、という話です。そして個人的にいちばん気になっているのは、安東トレーナーが名前を挙げた山﨑海斗の再挑戦。これは近いうちに動くと思います(信頼度△)。
📌 まとめ
8月19日にOPBF東洋太平洋のベルトを同時に獲った中山慧大と韓亮昊に、六島ジムから各100万円、安東浩志トレーナーには200万円の褒賞金。トレーナー歴20年目で初めての「タイトルマッチでの勝利」でした。落ち込むトレーナーに「俺が獲ってくるので」と声をかけたのは、選手のほうだったそうです。次の目標は3人目、山﨑海斗のベルト。
お金の話で始まって、最後は全然お金の話じゃなくなる。こういうニュース、けっこう好きなんですよね笑。9月27日には同じジムから西田凌佑がIBF世界スーパーバンタム級の暫定王座決定戦に臨みます。大阪発の勢い、しばらく続きそうです。




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