8月19日の後楽園ホール、東洋太平洋(OPBF)の王座が3階級で入れ替わった夜だったんですが、そのうち2本を同じジムが持って帰ったって知ってましたか?
大阪市住吉区の六島ボクシングジムです。スーパーフライ級で韓亮昊(はん・りゃんほ、29)が、バンタム級で中山慧大(24)が、それぞれ東洋太平洋王座を獲得。しかも中山の試合は韓の勝利を見届けた直後だったそうで、そのプレッシャーたるや……。
元IBF世界バンタム級王者・西田凌佑を輩出した六島ジムですが、一夜で2人の地域王者が生まれるというのは、さすがに滅多にない光景です。順番に見ていきましょう。
🏆 韓亮昊(六島)
OPBF東洋太平洋Sフライ級 新王者
🏆 中山慧大(六島)
OPBF東洋太平洋バンタム級 新王者
🥊 試合結果① 韓亮昊 vs 吉田京太郎
| 日時・会場 | 2026年8月19日 東京・後楽園ホール |
| タイトル・階級 | OPBF東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦 |
| 勝者 | 韓亮昊(六島/同級1位・挑戦者) |
| 敗者 | 吉田京太郎(ワタナベ/王者) |
| 決着 | 2-0 判定(10回) |
初回から積極的に出たのは挑戦者の韓でした。タイミング抜群の左ストレートを叩き込んでペースを掌握。2回にも強烈な左をヒットさせています。
5回終了時の途中採点は三者とも韓を支持。そこからは前進を続ける王者・吉田との打ち合いになりましたが、最後まで振り切って2-0の判定勝ち。2度目のタイトル挑戦での戴冠でした。
「めちゃめちゃホッとしている。前半は作戦通りだったがチャンピオンとしてはふさわしくない内容。ただ気持ちを見せられてホッとしている」—— 韓亮昊
勝って「ふさわしくない内容」と言えるあたり、この人の性格が出ていますよね笑
🥊 韓亮昊の「後がない」1年
韓は今年2月、WBOアジア・パシフィック同級王者の川浦龍生(32=三迫)に僅差の判定負けを喫しています。1度目のタイトル挑戦での惜敗でした。
「次負けたらホンマに後がないと思っていた。チャレンジャーらしく攻めた」—— 韓亮昊
アマチュア戦績は71戦52勝(12RSC)19敗。名門・東京農業大学では主将も務めています。そして大学卒業後は北朝鮮代表としてパリ五輪出場を目指していたという、かなり異色の経歴の持ち主。夢は届かず、プロの世界で改めてゼロから積み上げてきた「苦労人」が、29歳で初めて手にしたベルトでした。
目を赤くしながら緑のベルトを肩にかけた姿は、そういう遠回りを知っている人だけが持てる表情だったと思います。「ちょっと休んで次に向けて精進します」とのこと。
🥊 試合結果② 中山慧大 vs 岡聖
| 日時・会場 | 2026年8月19日 東京・後楽園ホール |
| タイトル・階級 | OPBF東洋太平洋バンタム級王座決定戦10回戦(53.5キロ以下) |
| 勝者 | 中山慧大(六島/同級7位) 5戦全勝(5KO) |
| 敗者 | 岡聖(大橋/同級6位) 3勝(2KO)1敗 |
| 決着 | 5回1分58秒 TKO |
こちらは無敗同士の王座決定戦。しかも大学時代のリベンジマッチという、おいしすぎるシチュエーションでした。
東洋大時代、駒大の岡と対戦した中山は判定負け。当時は身長で10センチ勝るリーチを生かしてジャブを突き、アウトボクシングを仕掛けたものの、パワーのある岡の前に屈しています。
で、プロでの再戦。中山が選んだのはまったく逆の戦い方でした。顔の前でガードをがっちり固めて、ひたすら前へ。相手との距離を潰して、自慢のパンチ力をフル回転させたボディとフックを打ち込む。5回、ボディブローからの連打でレフェリーストップに持ち込みました。
「プロになって初めて結果が出た。大学の時に一度負けているのでリベンジできてうれしい」
「2人で勝てて本当にうれしい。負けないでよかった〜」—— 中山慧大
この日、スタンドには故郷の佐賀から母親が応援に駆けつけていたそうです。女手ひとつで育ててくれたお礼に「ファイトマネーでバイクをプレゼントします」とのこと。孝行息子すぎませんか笑
「佐賀と言えば、呼子のイカと佐賀牛、そして中山慧大と言われるように頑張る」—— 中山慧大
🥊 ジャッジの採点
韓亮昊vs吉田京太郎は2-0の判定決着でしたが、公式スコアの詳細は現在確認中です。BoxRecへの掲載を確認でき次第、追記します(中山vs岡は5回TKO決着)。
🥊 六島ジムのこの夜を振り返ると…
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同じジムから同じ日に2本だぞ。しかも階級が違う。これはトレーナー陣の仕事が効いてるってことに決まってんだろ。
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![]() トレーナー |
![]() 初心者くん |
中山選手、大学のときに負けた相手に真逆の戦い方で勝つって、そんなに簡単にスタイル変えられるものなんですか…?
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簡単じゃねぇよ。身長が10センチ高けりゃ普通は離れて戦いたくなる。それを捨てて中に入るってのは、負けた記憶を分析し切ったヤツにしかできねぇんだ。プロで5戦、全部KOで来てるのも伊達じゃねぇってことだな。
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![]() トレーナー |
![]() 初心者くん |
なるほど〜! 韓選手も29歳で初戴冠って、遅咲きなんですね。
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五輪を目指して回り道した分、ボクシングを続ける理由がハッキリしてるんだよ。ああいうヤツは負けたあとが強い。2月に僅差で落として半年で戻ってきたんだから、覚悟が違うだろ。
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![]() トレーナー |
📣 Xポスト
この日、後楽園で誕生した新チャンピオンを並べたポストがわかりやすかったので置いておきます。六島ジムから2人入っているのが一目でわかります。
WBO-APライト級チャンピオン
髙橋 麗斗(パンチアウト)OPBF東洋太平洋バンタム級チャンピオン
中山 慧大(六島)OPBF東洋太平洋Sフライ級チャンピオン
韓 亮昊(六島)OPBF東洋太平洋ミニマム級チャンピオン
北野 武郎(大橋) pic.twitter.com/ZPkgq23hDu— Zン (@ninagawa26) August 19, 2026
※表示されない場合はこちらのポストからご覧ください。
🥊 六島ジムはどこへ向かうのか
六島ジムといえば、2024年にIBF世界バンタム級王座を獲得した西田凌佑の名前で一気に全国区になったジムです。ただ、そのあとに続く選手の層がどうなっているのかは、正直なところ関東のファンには見えづらかったと思います。
今回、スーパーフライ級とバンタム級という近い階級で2本同時にベルトを獲ったことで、その「見えにくさ」は一気に解消されました。しかも片方は29歳の遅咲き、もう片方は24歳でプロ5戦目という対照的な2人。ジムとして選手の育て方に幅があるということでもあります。
とくに中山慧大は5戦全勝5KOで東洋太平洋王者。バンタム級は日本人選手がひしめく激戦区なので、ここからどこと当たるのかがそのまま面白さに直結します。
📌 まとめ
大阪・六島ジムが8月19日の後楽園ホールで、韓亮昊(東洋太平洋スーパーフライ級)と中山慧大(同バンタム級)の2本のベルトを同時に獲得。韓は2度目の挑戦で29歳の初戴冠、中山はプロ5戦目で大学時代の借りを返す5回TKO勝ちでした。西田凌佑に続く選手が確実に育っているという、わかりやすい証明になった一夜だったと思います。
大阪のジムが東京のリングでベルト2本。こういう夜があるからボクシングはやめられません。次はどちらの防衛戦が先に組まれるのか、楽しみに待ちましょう!




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